「通りすがり」と始めて聞いたとき、とても困ってしまいました。
「通りすがり」には「すがり」という部分があるけど、これはどういう意味で使われているの?
他の言葉では見かけない「すがり」が、なぜ「通りすがり」だけに使われているのか気になる。
「通りすがり」という言葉、日常会話でときに耳にしますよね。でも、「すがり」の部分が一体何を意味しているのか、疑問に思ったことはありませんか?今回は、この言葉の由来や使い方について、日本語学習者の皆さんにJPLT Online Japanese Language SchoolのスタッフEriが、わかりやすく解説していきます。
■「すがり」のルーツを探る
「通りすがり」の「すがり」は、動詞「すがる」の連用形から来ています。「すがる」とは、一般的に「強く頼りにする」「しがみつく」という意味で使われます。
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例: 壁にすがる、ロープにすがる
しかし、「通りすがり」の場合は、文字通り「通り過ぎる」という動作を表すため、「しがみつく」という意味合いは弱くなっています。むしろ、「たまたま通りかかる」という、何気ない動作を表す言葉に変化したと考えられます。
■「通りすがり」の使い方
「通りすがり」は、主に以下の様な場面で使われます。
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たまたま通りかかった人: 「通りすがりのおじさんが助けてくれた」
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偶然の出来事: 「通りすがりの出来事に巻き込まれた」
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何気ない行動: 「通りすがりに立ち寄ったお店」
このように、「通りすがり」は、ある場所や状況に、特に目的もなく偶然に立ち寄る、または通り過ぎることを表す言葉として使われます。
■「通りすがり」の類語
「通りすがり」と似たような意味を持つ言葉には、以下のものがあります。
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通りがかり: 「通りすがり」とほぼ同じ意味で使われます。
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たまたま: 偶然に、という意味。
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偶然: 思いがけず、という意味。
■まとめ:通りすがりは、偶然の出会いを表す言葉
「通りすがり」という言葉、日常的に使いますが、その由来を深く考えたことはありますか?「すがり」という言葉から、何かへしがみつくようなイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、この言葉は、単に「通り過ぎる」という、何気ない動作を表しているのです。
「通りすがり」の「すがり」は、動詞「すがる」の連用形から来ています。本来、「すがる」は、困難な状況で助けを求めたり、必死に何かを掴んだりする様子を表す言葉です。しかし、「通りすがり」では、その意味が転じて、特に目的もなく偶然通りかかる、というニュアンスに変化しました。
日本語には、このように、一つの言葉の中に様々な歴史や背景が隠されているものがたくさんあります。例えば、「なるほど」という言葉は、もともとは「なるほど、そうか」と相手の意見に納得したときに使われていました。それが、現代では単に「分かりました」という意味で使われることも多いです。
言葉の意味や使い方を深く掘り下げていくと、日本語の奥深さや面白さに気づかされます。日本語学習は、単に単語や文法を覚えるだけでなく、言葉の持つ文化的な背景や歴史的な変遷を理解していくことで、より一層楽しくなるでしょう。
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