「あ!宿題(しゅくだい)を忘(わす)れちゃいました!」
この2つの文(ぶん)は、どちらも「失敗(しっぱい)した(Oops!)」という気持(きも)ちを表(あらわ)しています。意味(いみ)は同(おな)じですが、丁寧(ていねい)さのレベルが違(ちが)います。
これは、N4レベルの大切(たいせつ)な文法(ぶんぽう)、「〜てしまう」です。この記事(きじ)では、標準的(ひょうじゅんてき)な形(かたち)と、会話(かいわ)で使(つか)う「ちゃう」の形(かたち)の違(ちが)いを説明(せつめい)します。
用法解説①: 〜てしまいました(標準的・丁寧)
「〜てしまいました」は、「〜てしまう」の丁寧(ていねい)な形(かたち)(ます形)です。
「失敗(しっぱい)・後悔(こうかい)(Regret)」または「完了(かんりょう)(Completion)」を表(あらわ)します。先生(せんせい)や上司(じょうし)と話(はな)すときや、書(か)き言葉(ことば)では、この形(かたち)を使(つか)うのが安全(あんぜん)です。
- 例文 1: (失敗)
- 電車(でんしゃ)にカバンを忘(わす)れてしまいました。(Densha ni kaban o wasure te shimaimashita.)
I accidentally left my bag on the train.
- 例文 2: (謝る)
- 皿(さら)を割(わ)ってしまいました。すみません。(Sara o wat te shimaimashita. Sumimasen.)
I broke the plate (by accident). I’m sorry.
- 例文 3: (完了)
- 夏休(なつやす)みの宿題(しゅくだい)は、もう全部(ぜんぶ)やってしまいました。(Natsuyasumi no shukudai wa, mō zenbu yat te shimaimashita.)
I have already finished all my summer homework completely.
ポイント: 真面目(まじめ)な話(はなし)や、謝(あやま)る時(とき)は、省略(しょうりゃく)しない「〜てしまいました」を使(つか)いましょう。
用法解説②: 〜ちゃいました(会話・カジュアル)
「〜ちゃいました」は、「〜てしまいました」が短(みじか)くなった形(かたち)(縮約形(しゅくやくけい))です。
会話(かいわ)では、「てしま」が「ちゃ」に変(か)わります。柔(やわ)らかくて、親(した)しみやすい感(かん)じがします。友達(ともだち)や、仲(なか)のいい先輩(せんぱい)と話(はな)すときによく使(つか)います。
文法(ぶんぽう)ルール:
〜てしまう → 〜ちゃう
〜てしまいました → 〜ちゃいました
- 例文 1: (軽い失敗)
- あ、バスが行(い)っちゃいました。(A, basu ga it chaimashita.)
Ah, the bus has gone (oops/unfortunately).
- 例文 2: (つい、してしまった)
- ダイエット中(ちゅう)だけど、ケーキを食(た)べちゃいました。(Daietto-chū dakedo, kēki o tabe chaimashita.)
I’m on a diet, but I ate cake (I couldn’t resist).
- 例文 3: (もっとカジュアル – 辞書形)
- あ、間違(まちが)えちゃった!(A, machigae chatta!)
Ah, I made a mistake! (友達(ともだち)に)
注意: 「飲んで」のように「で」で終わる言葉(ことば)は、「じゃ」になります。
例:飲んでしまいました → 飲んじゃいました
比較:「〜てしまいました」 vs 「〜ちゃいました」
意味(いみ)は同(おな)じですが、シチュエーションが違(ちが)います。
| 形(かたち) | レベル | シチュエーション |
|---|---|---|
| 〜てしまいました | 丁寧(ていねい)・フォーマル | 目上(めうえ)の人(ひと)、真面目(まじめ)な謝罪(しゃざい)、文章(ぶんしょう)。 |
| 〜ちゃいました 〜じゃいました |
丁寧・カジュアル | 同僚(どうりょう)、親(した)しい先輩(せんぱい)、やわらかい会話(かいわ)。 |
| 〜ちゃった 〜じゃった |
タメ口(ぐち)(カジュアル) | 友達(ともだち)、家族(かぞく)、独(ひと)り言(ごと)。 |
よくある間違(まちが)いの例(れい)
間違い 1: 上司(じょうし)に謝(あやま)る時(とき)
- 軽すぎる:
- 部長(ぶちょう)、大切な書類(しょるい)を忘(わす)れちゃいました。(Buchō, taisetsu na shorui o wasure chaimashita.)
- 良い:
- 部長(ぶちょう)、大切な書類(しょるい)を忘(わす)れてしまいました。(Buchō, … wasure te shimaimashita.)
- なぜ? (Why?):
- 「ちゃいました」は、子供(こども)が「てへへ、失敗(しっぱい)しちゃった」と言(い)っているように聞(き)こえることがあります。仕事(しごと)のミスは、きちんとした形(かたち)を使(つか)いましょう。
間違い 2: 「て」と「ちゃう」を混(ま)ぜる
- 間違い (Wrong):
- 食べてちゃいました。(Tabe te chaimashita.)
- 正しい (Correct):
- 食べちゃいました。(Tabe chaimashita.)
- なぜ? (Why?):
- 「ちゃう」は「てしまう」の代(か)わりです。「て」を残(のこ)してはいけません。
食べ・て・しまう → 食べ・ちゃう。
練習問題(クイズ)
クイズでチェックしましょう! ( ) の言葉(ことば)を、正(ただ)しい形(かたち)に変(か)えてください。
Q1.
(友達(ともだち)と話(はな)している時)
「あーあ、雨(あめ)が ( 降ってしまいました ) ね。」
(Talking with a friend) “Oh no, it started raining.”
- 降ってちゃいました (futtechaimashita)
- 降っちゃった (futchatta)
Q2.
(先生(せんせい)に言(い)う時)
「すみません、宿題(しゅくだい)を ( 忘れました )。」(後悔の気持ち)
(To a teacher) “I’m sorry, I (unfortunately) forgot my homework.”
- 忘れてしまいました (wasurete shimaimashita)
- 忘れちゃいました (wasure chaimashita)
Q3.
(ジュースを飲む – nomu)「全部(ぜんぶ)、( ) !」(カジュアル)
(Drinking juice) “I drank it all!”
- 飲んちゃった (nonchatta)
- 飲んじゃった (nonjatta)
クイズの答(こた)え
Q1. (b) 降っちゃった – 友達(ともだち)となら、カジュアルな形(かたち)(タメ口)が一番(いちばん)です。
Q2. (a) 忘れてしまいました – 先生(せんせい)には、標準的(ひょうじゅんてき)な丁寧語(ていねいご)で謝(あやま)りましょう。
Q3. (b) 飲んじゃった – 「飲む」は「んで」で終(お)わるので、「じゃ」になります。
まとめ: 大切(たいせつ)なポイント
意味(いみ)は同(おな)じですが、スタイルが違(ちが)います。
- 〜てしまいました: フォーマル・標準。誰(だれ)にでも使(つか)える安全(あんぜん)な言葉(ことば)。
- 〜ちゃいました: 会話(かいわ)・ソフト。おしゃべりに便利(べんり)。
- 〜ちゃった: とてもカジュアル。友達(ともだち)や家族(かぞく)と。
まずは「てしまいました」を覚(おぼ)えて、友達(ともだち)には「ちゃった」を使(つか)ってみましょう!
よくある質問(FAQ)
- Q1: 上司(じょうし)に「〜ちゃいました」を使ってもいいですか?
- A1: 使わないほうがいいです。「ちゃいました」は、少し子供(こども)っぽい、カジュアルな響(ひび)きがあります。仕事(しごと)でミスをした時は、「〜てしまいました」または「〜て申し訳ありません」を使って、反省(はんせい)の気持(きも)ちを伝(つた)えましょう。
- Q2: 「〜じゃいました」とは何ですか?
- A2: いい質問(しつもん)です!動詞(どうし)のて形が「で」で終わる場合(ばあい)(例:飲んで – nonde)は、「じゃう」「じゃいました」に変(か)わります。
- 飲んでしまった → 飲んじゃった
- 遊んでしまいました → 遊んじゃいました
- Q3: この文法(ぶんぽう)は、いつも失敗(しっぱい)の意味(いみ)ですか?
- A3: いいえ、2つの意味があります。1つは「失敗(Oops!)」ですが、もう1つは「完了(かんりょう)(全部終わった)」です。例:「宿題(しゅくだい)をやってしまいました(Finished completely)」は、ポジティブな意味で使えます。
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