この記事(きじ)では、「付く」(モノが、くっつく)と「付ける」(人(ひと)が、くっつける)の違(ちが)いを、やさしく説明(せつめい)します。
用法解説①: 「付ける」(つける)の使い方(つかいかた)
まず、「付ける」(つける)を見(み)てみましょう。これは「他動詞」(たどうし)です。
「他動詞」は、人(ひと)が、モノ(目的語 / “Object”)に、何かアクションをする時(とき)に言(い)います。コアの意味(いみ)は「くっつける(attach)」です。
大切(たいせつ)な助詞(じょし)は 「を (o)」 です。形(かたち)は、 【人】が 【モノ】を 付ける。 です。
- 例文 1: (To turn on)
- 私(わたし)が、電気(でんき)を 付ける。(Watashi ga, denki o tsukeru.)
I turn on the light. (I “attach” the electricity.)
- 例文 2: (To attach)
- 切手(きって)を 付けてください。(Kitte o tsukete kudasai.)
Please attach the stamp.
- 例文 3: (To put on an accessory)
- 彼女(かのじょ)は、マスクを 付けている。(Kanojo wa, masuku o tsukete iru.)
She is wearing a mask. (She has “attached” the mask.)
ポイント: 「付ける(つける)」は、人(ひと)が「くっつける」「スイッチを入(い)れる」アクションをする時(とき)に使(つか)います。フォーカスは「人(ひと)」が「モノに」することです。
用法解説②: 「付く」(つく)の使い方(つかいかた)
次(つぎ)は、「付く」(つく)です。これは「自動詞」(じどうし)です。
「自動詞」は、モノが「自分(じぶん)で」動(うご)いたり、変(か)わったりする時(とき)に言(い)います。モノが主語(しゅご)です。
大切(たいせつ)な助詞(じょし)は 「が (ga)」 です。形(かたち)は、 【モノ】が 付く。 です。
- 例文 1: (To be on)
- あ、電気(でんき)が 付いた。(A, denki ga tsuita.)
Oh, the light turned on. (The electricity “attached”.)
- 例文 2: (To be attached)
- シャツに、ソースが 付いている。(Shatsu ni, sōsu ga tsuite iru.)
There is sauce on my shirt. (The sauce “is attached” to the shirt.)
- 例文 3: (To come with)
- このホテルは、朝食(ちょうしょく)が 付きます。(Kono hoteru wa, chōshoku ga tsukimasu.)
This hotel comes with breakfast. (Breakfast “is attached”.)
ポイント: 「付く(つく)」は、モノの「状態(じょうたい)」や「結果(けっか)」を説明(せつめい)する時(とき)に使(つか)います。フォーカスは「モノ(電気、ソース)」がどうなったか、です。
比較:「付ける」 vs 「付く」
一番(いちばん)よく使(つか)う「電気(でんき)」の例(れい)で、違(ちが)いを見(み)てみましょう。
| ポイント | 付ける (つける) | 付く (つく) |
|---|---|---|
| 読(よ)み方(かた) | つ・け・る (tsu-ke-ru) | つ・く (tsu-ku) |
| 動詞(どうし)タイプ | 他動詞(たどうし) | 自動詞(じどうし) |
| 意味(いみ) | 人(ひと)が、〜を付(つ)ける | モノが、付(つ)く |
| フォーカス | 人(私、あなた) | モノ(電気、テレビ) |
| 大切(たいせつ)な助詞(じょし) | 【モノ】 を | 【モノ】 が |
| 例文(れいぶん) | 私(わたし)が電気(でんき)を 付ける。 (I turn on the light.) |
電気(でんき)が 付く。 (The light turns on.) |
よくある間違(まちが)いの例(れい)
間違い 1: 「テレビを付(つ)けてください」と言(い)いたい時(とき)
- 間違い (Wrong):
- テレビが 付けてください。(Terebi ga tsukete kudasai.)
- 正しい (Correct):
- テレビを 付けてください。(Terebi o tsukete kudasai.)
- なぜ? (Why?):
- あなたは、聞(き)いている人(ひと)に、「テレビ」(モノ)へアクションをしてほしいです。だから、他動詞(たどうし)「付ける」と、助詞(じょし)「を」を使(つか)います。
間違い 2: 「電気(でんき)が付(つ)いている」と説明(せつめい)する時(とき)
- 間違い (Wrong):
- あ、電気(でんき)を 付いています。(A, denki o tsuite imasu.)
- 正しい (Correct):
- あ、電気(でんき)が 付いています。(A, denki ga tsuite imasu.)
- なぜ? (Why?):
- 電気(でんき)の「状態(じょうたい)」を説明(せつめい)しています。「電気(でんき)」が主語(しゅご)です。だから、自動詞(じどうし)「付く」の「〜ている」形(けい)と、助詞(じょし)「が」を使(つか)います。
練習問題(クイズ)
クイズでチェックしましょう! ( ) に入(はい)る正(ただ)しい言葉(ことば)を選(えら)んでください。
Q1.
寒(さむ)いですから、エアコン ______ ください。
It’s cold, so please ______ the heater.
- を 付けて (o tsukete)
- が 付いて (ga tsuite)
Q2.
「あれ?テレビ ______ よ。」「あ、ごめん。消(け)し忘(わす)れた。」
“Huh? The TV ______ .” “Oh, sorry. I forgot to turn it off.”
- を 付けている (o tsukete iru)
- が 付いている (ga tsuite iru)
Q3.
服(ふく)に、ごはんつぶ ______ しまった。
A grain of rice ______ my clothes.
- を 付けて (o tsukete)
- が 付いて (ga tsuite)
クイズの答(こた)え
Q1. (a) を 付けて (o tsukete) – 「(あなたが)エアコンを付ける」のお願(ねが)いです。(他動詞)
Q2. (b) が 付いている (ga tsuite iru) – 「テレビが付いている」という「状態(じょうたい)」を説明(せつめい)しています。(自動詞)
Q3. (b) が 付いて (ga tsuite) – 「ごはんつぶが(服に)くっついた」という状態(じょうたい)です。(自動詞)
まとめ: 大切(たいせつ)なポイント
クイズはどうでしたか? このルールは、助詞(じょし)の使(つか)い方(かた)を理解(りかい)するために、とても役(やく)に立(た)ちます。
-
- 付く (つく) (自動詞 – じどうし):
モノが、付(つ)きます。モノが主語(しゅご)です。助詞(じょし): が (ga)→ 例: 電気(でんき)が 付く。
- 付ける (つける) (他動詞 – たどうし):
人(ひと)が、モノを付(つ)けます。人(ひと)が主語(しゅご)です。助詞(じょし): を (o)→ 例: 私(わたし)が電気(でんき)を 付ける。
- 付く (つく) (自動詞 – じどうし):
この簡単(かんたん)なペアを覚(おぼ)えましょう。「電気(でんき)**が** 付く」(The light is on)。「私(わたし)**が**電気(でんき)**を** 付ける」(I turn it on)。
よくある質問(FAQ)
- Q1: 「付ける(つける)」と「付く(つく)」の、一番(いちばん)簡単(かんたん)な違(ちが)いは何(なん)ですか?
- A1: 一番(いちばん)の違(ちが)いは、助詞(じょし)と、「誰(だれ)が・何(なに)が」動(うご)くか、です。
- 「付く(つく)」は自動詞(じどうし)です。モノ(電気など)が、自分(じぶん)で付きます。(例:電気が 付く。)
- 「付ける(つける)」は他動詞(たどうし)です。人(ひと)が、モノを付けます。(例:私が 電気を 付ける。)
- Q2: 「消(け)す」のペアはありますか?
- A2: はい! ちょうど反対(はんたい)の、同(おな)じパターンがあります。
- 「消える(きえる)」:自動詞(じどうし)です。例:電気が 消える。(The light goes off.)
- 「消す(けす)」:他動詞(たどうし)です。例:電気を 消す。(I turn off the light.)
- Q3: 「付ける(つける)」には、他(ほか)にも意味(いみ)がありますか?
- A3: はい、たくさんあります。コアの意味(いみ)は「くっつける(attach)」です。そこから、「電気(でんき)を付ける(turn on)」、「アクセサリーを付ける(put on)」、「薬(くすり)を付ける(apply)」、そして「名前(なまえ)を付ける(to name)」など、いろいろな意味(いみ)で使(つか)います。
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